私は「手掌多汗症(手汗多汗症)」という、ちょっとした手のひらの困リ事を抱えています。
と言ってもこの手のひらと付き合ってもう40数年。すっかり慣れたものです。
どんな時にどんなふうに手に汗をかくのかは自分が一番良く分かっています。
だからといって根本的な対処ができるわけではなく、経験上その場その場の対応は身についています。
でも私と同じように手のひらに汗をかく人が世の中にたくさんいるということや、そんな人たちの集まりもあることを知った時は救われた思いでした。
それまでずっと、手のひらの異常な汗を理解してもらえず、例え真剣に相談したとしても、
「誰だって緊張すれば手に汗くらいかくよ。私だってそうだから大丈夫だよ!」
という答えが返ってきます。
違うんだよ、そういう汗じゃないんだよ、と訴えたところで、実際に手に汗をかかない人には理解してもらえない問題なのが手掌多汗症。
いつしか自分の手の汗のことを話すことはなくなっていきました。
多汗症のタイプ
汗を大量にかく場所ですが、一口に多汗症と言ってもそれは人によってさまざまなようです。
顔・背中・おしり・脇・足の裏など・・・部分的に大量に汗をかく場合は「局所性多汗症(限局性多汗症)」と呼ばれます。
私はこのタイプで、手のひらと足の裏限定で大汗をかきます。
幸い、大量の汗をかくからか汗のにおいに悩まされることはなく、足の汗には靴下を履いて対応し、靴も洗えるものや風通しの良いもの、また履いた後は風通しの良い場所で乾かす習慣がついています。
これだけ手と足に大量の汗をかくにもかかわらず、その他の場所はほとんど汗をかきません。
全身の汗がこの二ヶ所のみから出ている、という感じです。
手掌多汗症のレベル
そして手掌多汗症の中にもその度合いを示すレベルがあります。以下がそのレベルです。
レベル1 手が湿っている程度。触ると汗ばんでいることがわかり、光を反射して汗が光る。
レベル2 手に水滴ができて濡れており、見た目でも汗をかいていることがわかる。
レベル3 盛んに水滴ができ、汗が滴り落ちる。
これによると今の私はレベル2です。
しかし、最初にインターネットで手掌多汗症で悩んでいる人たちのサイトを見つけた15年くらい前は完全に「レベル3」でした。
当時好きだったバンドのコンサートに行った時、手を挙げて手拍子をしていると、上からピシャピシャと水が落ちてくるので何だろうと思ったら、自分の手から落ちていたのを見た時は驚きました。
常にしたたり落ちるわけではありませんでしたが、生活する上で困ることはたくさんありました。