先日テレビで「太川・蛭子 ローカル鉄道寄り道の旅」を見ていた時のこと。
下今市駅で下車して立ち寄った先は、日光みそたまり漬けで有名な「上澤梅太郎商店」でした。
漬物好きでドライブ好きな夫は、上澤梅太郎商店にピンと来たようで早速翌日行ってみることになりました。
夫がホームページをチェックしたところ、「蔵見学ができるらしいよ」ということで、美味しい漬物を買うついでに蔵も見学することに。
そしてこれがとても良かった!
もしお時間がおありなら、購入前にぜひ蔵見学を体験することをおススメします。
上澤梅太郎商店とは
日光といえば「たまり漬け」と思い浮かぶ方もいるかもしれません。実際、日光にはたまり漬けの看板を掲げたお店がたくさんあるし、日光の土産物店でも見かけたことがあると思います。
しかし、最初にたまり漬けを商品化したのはこの上澤梅太郎商店だそうで、先々代の上澤梅太郎が、手作り味噌から出る「たまり」を使い野菜を漬けお客さんに配ったところ、これがとても好評だったことで商品化に至ったことが始まりだそうです。
他のたまり漬けのお店との違い
先ほども書いたように、日光には「たまり漬」という看板をあちこちに見かけます。では
上澤梅太郎商店と他のたまり漬けの違いは何なのでしょうか。
「たまり漬け」を戦後初めて商品化したのは先々代当主の上澤梅太郎で、「日光みそのたまり漬」を製造販売しているのは上澤梅太郎商店だけなのだそう。
支店はなく、日光市今市の本店のみの営業。その理由は蔵見学をすればよくわかります。
一般メーカーが行っている漬物の工程とは異なり、調味液への漬けこみをせず、従来の漬物の漬け方で、何度もツユの味を微妙に変えて漬けていくのが上澤梅太郎商店の特徴。
そうすることの理由は、浸透圧の関係で徐々に味をつけることで野菜本来のハリを保てるからなのだそう。
1回の漬けが1~2か月位かかり、らっきょうは第3漬けまで・大根は第8漬けと一般的に流通している漬物よりもかなり時間がかかります。
また、素材本来の歯ごたえやシャキシャキ感を残すために加熱殺菌はしていないのだとか。効率より味を重視するからこそ、上澤梅太郎商店独自の味になっているのですね。
ひとくちに「たまり漬」と言ってもその差は大きいものなのですね。
蔵見学は絶対に体験すべき!
・・・とまぁこれらの知識はウィキペディアを見たわけでもなんてもなく、蔵見学の際に上澤卓哉社長の息子さんである上澤佑基さんから伺ったもの(だから多少聞き違いがあるかも(^_^;))。
蔵見学はサイトで予約ができますが、予約なしでも大丈夫なようです。お急ぎの場合は電話で連絡をされるといいかと思います。
蔵見学のプログラムは、蔵に隣接する旧居にて「たまり漬」や味噌のあらまし、見学の注意点などを伺うことから始まります。
その後、蔵の中で説明を聞きながら見学という流れです。私は自分で味噌を作っていることもあり興味深く話を伺うことができました。気を付けていてもどうしてもカビが出てしまうのですが、その注意点などもアドバイスいただけて大満足!
清潔に管理された蔵や、長男の佑基さんの漬物作りに対する真摯な姿勢を見て「早くここで作られた漬物を食べてみたい!」という気持ちが強くなりました。
また、佑基さんだけでなく社長の上澤卓哉さんのブログを読んでいると、その人柄の良さが伝わってきます。こういう人たちが作っているものが美味しくない訳がありません。
個人的にはとてもおススメなので、上澤梅太郎商店に訪れた際は、お時間があればぜひ蔵見学をして上澤家の人柄にふれてみてください。
祖母が暮らしていた家
蔵を見学する前に通されるのが、佑基さんの祖母が住んでいたという旧家。これがとても素敵な家でした。地震の際もびくともしなかったそうで、当時の建築技術の高さがうかがえます。
柱の鉄の飾りにキュウリがあり、漬物屋だからなのかと伺ったところ、漬物屋を始める前の味噌・醤油屋の頃からあったそうなので偶然だということ。
古き良き時代の名残を今でも維持していくとはとても大変な苦労があるでしょうが、ぜひとも今後とも後世に残して行って欲しいです。
日光みそたまり漬け
さて、蔵見学を終えいよいよたまり漬けの店舗に移動し漬物選びタイム。上澤梅太郎商店では販売されている漬物がほぼ味見できるので、食べて気に入ったものを納得して購入することができます。
漬物の種類も豊富!
らっきょう
- らっきょう
- 黒太郎
- 浅太郎
- ピリ太郎
- 上澤の朝食ひと揃い
たまり漬け
- 七種刻み合わせ(だんらん)
- にんにく
- ごぼう
- 大根
- しょうが
- ふき
味噌
- 白味噌
- 赤味噌
その他
- フリーズドライ味噌汁(ゆば)
- たまり浅漬けの素「朝露」
上澤梅太郎商店で人気のたまり漬け
上澤梅太郎商店で不動の人気を誇る商品はなんといっても「たまり漬け らっきょう」だそう。
パリッとした歯ごたえとサラダのような爽やかさが人気の秘密です。
人気ナンバー2は「七種刻み合わせ・だんらん」。
大根ん・キュウリ・茄子・しその実・ふき・しょうが・かんぴょう、七つの味が詰まった人気商品だそうです。
ちなみに私たちは迷いに迷ってなかなか決められず(^_^;)
結局、あれこれ人気商品が入った詰め合わせ「おうちたまてばこ」と、ピリ太郎・朝露を買って帰ってきました。
でも帰ってきてから「やっぱりらっきょうを別に買って来ればよかった」と激しく後悔(>_<)
最後まで迷ったのはたまてばこ ギフト6種ボックスでした。
山中塗り二段重ね弁当箱入りで、包む風呂敷も選べて可愛い♪ 私は自分で使いたいけれど、贈り物やお土産にしても喜ばれること間違いなし!
あ~、また近いうちにドライブすることになりそう(^_^;)
実は私はらっきょうはあまり好きではありませんでした。その一番の理由はやっぱりにおいでしょうか。食べる日を選んでしまうような食べ物はついつい敬遠してしまいます。
でも上澤梅太郎商店のらっきょうは「におってでも食べたい」と思うほどの美味しさでした。しかも嬉しいことににおいが次の日に残るようなこともないのです!
らっきょうが体にいいことはわかっていながらも、においが気になって手をだせないでいたのですが、上澤梅太郎商店のらっきょうなら食べない理由が見当たりません。
太川陽介さんは赤ワインらっきょうがおススメ
ところで、テレビで太川陽介さんが上澤梅太郎商店に入ってすぐに探したのが「赤ワインのらっきょう!」でした。
その後、上澤卓哉が商品を持って店に出てきてくれましたが、それがワイン漬け リュビドオルというらっきょう漬け。
以前これを食べたことがある太川さんが絶賛!購入を渋る蛭子さん(笑)を押し切って買っていたほどお気に入りの様子。
ちょっと値段が高かったので私は手が出ませんでしたが、いつか食べてみたいな。
月に一度の朝食会
上澤梅太郎商店では、上澤家が普段から食べている朝食をいただくことができるイベントがあります。
上澤家が大切にしているのは「贅沢ではない豊かさ」。なんでもない日の食卓を伝統家屋でいただくことができます。
食事の内容は一汁五菜程度。季節の野菜を使い、時間がゆっくりと流れているかのような伝統家屋でいただくのだそう。
開催日時は月に1回、サイトから予約が可能です。
朝食会の予約はこちら
これは私もぜひ伺ってみたいです。
上澤梅太郎商店のたまり漬けが買える場所
上澤梅太郎商店の漬物は、本店以外にも購入できる場所があります。
【上澤梅太郎商店】
〒321-1261 栃木県日光市今市487
TEL.0288-21-0002 (8:15〜18:00)
FAX.0288-22-0002
店舗営業 ほぼ年中無休(8:15〜18:00)
※新春から春彼岸までは17:00閉店
【日光街道ニコニコ本陣】
栃木県日光市今市719番地1
TEL.0288-25-7771
FAX.0288-25-5560
9:00~18:00
毎月第3火曜定休(祝日の場合は翌日)
【みやげん】
〒321-0965 栃木県宇都宮市川向町1番23号
TEL.028-650-5305
8:00~21:00
2F GRANDMARCHE
【日本橋タカシマヤ地下一階「味百選」】
東京都中央区日本橋2丁目4番1号
TEL.03-3211‐4111
【東京スカイツリー内「とちまるショップ」】
東京都墨田区押上1丁目1-2-4Fイーストヤード11番地 ジャパンスーベニア
TEL.03- 5809- 7280
10:00~21:00
この他、新宿高島屋でも催事で購入することができるようです。ちなみに2018年は明日9月13日から18日まで開催されます。
遠方で購入できないという方は、電話やFAXでも注文を受け付けています。
TEL.0288-21-0002 (8:15〜18:00)
FAX.0288-22-0002
また、ネットでも購入が可能です。
日光みそのたまり漬 上澤梅太郎商店
伝統の味がここにある
創業四百年、江戸から続く味噌醤油の作り手として、長きに渡り醸造家として蔵を守り続けてきた上澤家。
「たまり漬」の創始者の味をぜひ、日光でお試ししてみてはいかがですか。